竹の塚子どもの日本語教室 2021年7月(東京都足立区)

7月から始まったばかりの竹の塚教室。

多い日では6人ほどの生徒が通うようになってきています。

幼児クラス

小学校に入る前の幼児は、「めいろ」や「ぬりえ」を楽しんでいます。

日本語教室とは言え、文字の読み書きを教えるばかりではなく、発達段階に沿った必要な力(認知力や運筆力など)を身につける時間を大切にしています。

切ったり貼ったりするのも、しっかり身につけたい大事なスキル。

頭には季節外れのクリスマス・ツリーを載せていますが・・・、時々そういうことも起こります。(笑) 本来は季節に合った工作をすると良いのかも知れませんが、これはご愛嬌。

クレヨンの貸し借りも、コミュニケーションの練習として大切なことです。

すべての子が幼稚園・保育園に通っているわけでもなく、同年代の子と接する機会自体がほとんどないということも珍しくありません。

そんな子にとっては、おそるおそるですが、人と関わる貴重なチャンスにもなっています。

小学生クラス

いつもは学校の宿題と、日本語の座学レッスンが中心のクラスですが、この日は休憩がてらに教室隣の図書館へ。

「折り紙でなにか作りたい!」と、折り紙の本を探すもなかなか見つからず、図書館スタッフの方に自分で聞いて、ようやくたどり着きました。

こうした経験もひとつの「学習」として大切にしていきたいと考えています。

中高生クラス

年齢が高い生徒は、とくに日本語が初級段階であれば、日本語教師の資格と経験をもった講師が、教科書等をもちいてしっかり「日本語」を教えていきます。

日本語の分からない子どもや10代が本格的に日本語を勉強できる場は、全国を見渡してもそれほど多くはありません。

それは私たちの社会が持つ課題です。

この教室活動をはじめの一歩として、その課題をいずれ解決に導くため、一同尽力していきたいと思います。

課外学習

時には、教室の外に出かけることもあります。

「自分で電車の切符を買ってお出かけができる」という目標を立てて、1駅離れたショッピングモールに向かいました。

日本語を学ぶ時、「学校の勉強が理解できるようになる」ことの他に、「日本で日本語を使って自由な生活を送れる」ということもまた重要な目的であると言えます。

この日は、自分で頭上の値段表から該当する運賃を見つけ、券売機でその切符をを買うチャレンジ。

右上の「Language(言語切替)」ボタンこそ使いはしましたが、まず自力で切符を買うことは達成しました。

ショッピングモールのゲームセンターに着いて、いくつかのゲームを。

こうした体験的な学習の積み重ねが、学習者である子どもたち・10代の若者たちの生きる力になるようにと願っています。